歯周病とインプラント IMPLANT AND PERIO
歯周病とインプラントの関係性
失った歯を補う治療方法のひとつである「インプラント治療」は、人工歯根であるインプラントを顎骨に埋め込んで固定することで、歯の機能と見た目を回復させる治療方法です。
しかし、歯周病にかかっている場合、炎症によって歯肉や骨が破壊されるため、インプラントを埋め込んでも充分に固定できない可能性があります。また、治療後にインプラントの周囲の組織が炎症を起こすリスクも高くなります。これらを回避するためには、しっかりと歯周病治療を行なうことが大切です。
歯周病治療の質でインプラント治療の質が決まるため、歯科先進国である欧米諸国では、歯周病に精通した歯科医師がインプラント治療を担当することが多くあります。
歯周病を治してからインプラント治療を行なう重要性
まずは歯周病の検査を実施
インプラント治療を希望される場合は、初めに歯周病の検査を行ないます。
レントゲン撮影や歯周ポケットの検査、歯の揺れの検査などによって歯周病の有無や歯周病の進行度を確認し、歯周病にかかっている場合には適切な治療を行ないます。
事前のしっかりとした歯周病治療で、インプラントの脱落やインプラント周囲の炎症などのリスクを回避し、治療の安全性を高められます。
歯周病専門医による歯周病治療
インプラントの周囲だけでなく、お口全体の健康のためにも歯周病治療は重要です。
当院の院長は日本歯周病学会歯周病専門医の資格を有しており、重度の歯周病に対しても適切に治療を行なえます。
また、歯周病に精通しているからこそ、インプラント治療に対する歯周病のリスクもより的確に推算できます。歯周病治療によってリスクを可能な限り低減させ、お口の状態を整えたうえでインプラント治療をご提供します。
インプラント治療後のリスク
インプラント周囲炎とは
インプラント治療を受けたあとのリスクとして、インプラント周囲炎があります。インプラント周囲炎とは、埋め込んだインプラントの周囲の歯肉や骨が歯周病菌に感染することで炎症を起こす病気です。
インプラントを支える歯肉や骨が炎症によって破壊され続けると、インプラントを固定できなくなり、最悪の場合にはインプラントが抜け落ちてしまうこともあります。
インプラント周囲炎の治療
当院では、日本歯周病学会歯周病専門医がインプラント周囲炎のリスクを低減させたうえでインプラント治療を行なうほか、治療後もインプラントの周囲の歯肉や骨の健康を適切に管理します。
また、万が一インプラント周囲炎になった場合も、歯周病よりも急速に進行しやすい症状に対して迅速かつ適切に治療を行なえます。
インプラントを長持ちさせるためには
インプラントの寿命には歯周病が大きく関係しているため、歯周病にかかっているにもかかわらず、きちんと治療をせずにインプラントを埋め込むような治療では、インプラントを長く使い続けられません。
インプラントを長持ちさせるためには、歯周病について熟知した歯科医師のもとで治療と治療後のメンテナンスを受けることが大切です。
当院では、日本歯周病学会歯周病専門医がインプラント治療を担当し、徹底した歯周病治療でインプラント周囲炎のリスクを低減させたうえで、より的確な治療をご提供します。また、治療後は定期的なメンテナンスにてインプラントの周囲の組織はもちろんのこと、お口全体の健康を継続して管理していきます。
・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
・手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気副作用が現れることがあります。
・手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。